ハイスペックPCでできることを解説!スペックの目安やおすすめの人は?

公開日:2023/08/21
ハイスペックPC

パソコンの能力を比べる目安になるのが「スペック」です。スペックが高いことをハイスペック、スペックが低いことをロースペックといいます。当然、一般的なユーザーにはハイスペックが好まれます。では、ハイスペックPCとは一体どんなものでしょうか。今回はハイスペックPCでできることについて詳しく紹介します。

ハイスペックPCはなにができる?

ハイスペックPCではどんなことができるのでしょうか?こちらではハイスペックPCでできることについて詳しく紹介します。

ハイスペックPCとは何か?

ハイスペックPCとは、一般的なPCより性能が高いPCのことです。そもそもスペックとは「仕様」という意味があります。

PCメーカーが、自社で開発するPCを設計する時に、目標となる数値のことをスペックというようになりました。ただしスペックにはさまざまな意味があります。

PCのハードウェアからみたスペックとは何か?

PCのハードウェアからみたスペックとは、PC本体に搭載されている「仕様」「能力」「サイズ」「価格」などを指します。ちなみに、PCに付属するキーボード・マウス・ディスプレイなどはハードウェアに含まれます。

PCのハードウェアでは「サイズ」「機能」「性能」「操作方法」「使用するパーツ」「採用する規格」「OSのバージョン」「PC周辺機器との接続対応」「USBポート」「電源」「ユーザーインターフェース」などを含めてスペックとして表示します。

PCのハードウェアのスペックはどんな時に重要なのか?

PCのハードウェアのスペックは、PCをユーザー側として使う時に重要です。理由はPCのハードウェアが、PCをユーザー側として使う時、推奨するスペックを満たしていないと使用ができないからです。

そのためPCをユーザー側として使う時には、PCのハードウェアのスペックが、推奨するスペックを満たしていることを確認する必要があります。次に、ハイスペックPCが、ユーザー側としてできることについて詳しく紹介します。

3Dゲームの使用

3Dゲームとは、3次元コンピュータグラフィックスでつくられたゲームのことです。3Dゲームの名前の由来は、3次元コンピュータグラフィックスの略称が「3DCG」だったことから3Dゲームという名前が付けられました。

3Dゲームの特徴は縦・横・高さの3方向を使って立体的に3次元の空間が形成されていることです。3Dゲームであることで、よりゲームの中へユーザーが没入することができます。

3Dゲームを使用するには、多くのデータを扱うため、処理能力が高いハイスペックPCでないと、スムーズなグラフィックが実現しません。

動画編集

動画編集とは、撮影された映像・同時録音した音を編集者の企画の意図に合わせて作り変えることです。具体的に動画編集とは撮影された映像・同時録音した音をカットしたりつなぎ合わせたり、テロップ・音楽・ナレーション・サムネイルをのせたり、エフェクトをかけたりします。

動画編集後の動画はテレビ・ユーチューブ・インスタグラム・フェイスブック・X(Twitter)・ティックトックなどに使われます。動画編集は多くのデータを扱うため、ハイスペックPCでないと作業がスムーズに進みません。

ライブ配信

ライブ配信とは撮影している映像をリアルタイムでユーザーに視聴してもらうことです。サーバーストック型のオンデマンド配信ではありません。ライブ配信にはオンプレミス・クラウドのいずれかの配信方法があります。オンプレミスとは自社サーバーを使ってライブ配信をする方法です。

クラウドとは社外サーバーを使ってライブ配信をすることになります。大手企業であればオンプレミス、個人や資本が少ない企業であればクラウドがおすすめです。ライブ配信も同様に、複数の作業を同時に処理することが多いため、ハイスペックPCの方が好ましいといえます。

ハイスペックPCの性能目安

一般的にハイスペックPCの性能は「CPU」「グラフィックボード」「メインメモリ」「ストレージ」「OS」からチェックできます。

では、具体的にどのような機能をチェックすればよいのでしょうか。それぞれのスペックの性能の確認方法について詳しく紹介します。

CPUの性能の確認方法とは?

CPUとは、中央演算処理装置のことです。簡単にいうとCPUはPCの頭脳になります。CPUが命令をすることでPCが作業を実行する仕組みです。

CPUとは「セントラル・プロセッシング・ユニット(Central Processing Unit)」の略です。

CPUチェックポイント:プロセッサーナンバー

CPUのスペックは「プロセッサーナンバー」というCPUの型番で判断します。インテルを例に説明すると、プロセッサーナンバーは「インテル®Core i9-13900K」などのことです。意味は「第13世代のプロセッサー」という意味があります。

プロセッサーナンバーの性能の確認方法は、数字が高く、XMなどのアルファベットが付いているものはハイスペックであるということになります。

CPUチェックポイント:クロック周波数

クロック周波数とは、CPUが処理を行う時の速さのことです。簡単にいうと処理スピードのことです。

クロック周波数の性能の確認方法は、数値が高いほど1秒間に多くの処理ができるということになります。よって数値が高いほどハイスペックであるということです。単位は「Hz(ヘルツ)」で表記されます。

CPUチェックポイント:コア数/スレッド数

そして「コア数」「スレッド数」もチェックしておきましょう。コア数とは、プロセッサー(命令を処理する装置)がCPU内に搭載されている数のことで、スレッド数とは、1つのコア(プロセッサー)が同時に処理できる命令の最大数のことです。

以前のCPUはプロセッサーは1つで、1つの命令しか処理できませんでしたが、近年では複数のプロセッサーが搭載され、複数の命令を同時に処理することができます。コア数(プロセッサー数)やスレッド数が多いほど、同時に迅速な処理ができます。

グラフィックボードの性能の確認方法とは?

グラフィックボードとは画像処理を専門に行う装置のことです。グラフィックボードには、GPUと呼ばれる半導体チップが搭載されています。GPUとは「グラフィックス プロセッシング ユニット(Graphic Processing Unit)」の略称のことです。

GPUがグラフィックボードの画像処理の性能を決めています。グラフィックボードは製造メーカー名や世代・性能で確認することができます。グラフィックボードの製造メーカーはエヌビディア、AMD、インテルの3つの製造メーカーがメインです。

2023年8月現在でのグラフィックボードのスペックの高さの順位は1位「エヌビディア」2位「AMD」3位「インテル」の順です。

そして世代・性能とは、グラフィックボードに記載されている数値のことです。グラフィックボードは世代性能で、ハイスペックであることを確認することができます。エヌビディアの例で紹介します。

「NVIDIA GeForce RTX 4090」というグラフィックボードがあった場合、最後に記載されている数値の「40」が世代「90」が性能を表しています。

世代・性能の確認方法は、世代の数値が高いほど最新版であり、性能の数値が高いほど高機能であるということです。

メインメモリの性能の確認方法とは?

メインメモリとは主記憶装置のことです。CPUが直接高速で、情報の読み書きができる記憶装置になります。メインメモリの仕組みは、CPUが処理を実行するために必要な情報を一時的に記憶する仕組みです。

簡単にいうとメインメモリとは、すぐに情報の出し入れができる作業スペースのようなものです。メモリ容量とは一時的にデータを保存できる容量のことです。容量は「ギガバイト(GB)」で表示されます。通常のPCは8GB・16GB、ハイスペックPCになると32GB以上になります。

メモリ容量の性能の確認方法は、容量のサイズが大きければ大きいほど、よりデータを多く一時的に保存ができるということになります。また、メインメモリは「データ転送速度」にも影響します。

これは、CPUとメインメモリの間、メインメモリとストレージの間の転送速度の速さになります。データ転送速度の性能の確認方法は、転送速度が速ければ速いほどよいメインメモリということです。

マルチチャンネルへの対応

マルチチャンネルへの対応とは、メモリーチャンネルが複数以上のチャンネルに対応していることです。メインメモリのチャンネルには次の種類があります。メモリーチャンネルが1つの場合はシングルチャンネル、2つの場合はデュアルチャンネル、3つの場合はトリプルチャンネル、4つの場合はクアッドチャンネルと呼びます。

マルチチャンネルの性能の高さの順番は1位がクアッドチャンネル、2位がトリプルチャンネル、3位がデュアルチャンネル、もっとも性能が低いのがシングルチャンネルです。マルチチャンネルへの対応の性能の確認方法は、クアッドチャンネルに対応していれば性能が高いということになります。

ストレージの性能の確認方法とは?

ストレージとは、PC本体に内蔵されている内部ストレージのことです。簡単にいうとPC本体の記憶装置のことです。

具体的にはハードディスクドライブ(HDD)・ソリッドステートドライブ(SSD)などのことになります。ストレージの性能は、「容量」「転送速度」「ドライブ」をチェックすればよいでしょう。

ストレージチェックポイント:容量

まず、ストレージ容量とは、ストレージがデータを保存できる容量のことです。容量は「GB・テラバイト(TB)」で表示されます。通常のPCは256GB、512GB程度保存できます。

ハイスペックPCになると1TB、2TB、4TB以上保存ができます。ちなみに1TBは、1,000 GBのことです。ストレージ容量の性能の確認方法は、容量のサイズが大きければ大きいほどたくさんのデータを保存できるということです。よって容量のサイズが大きければ大きいほどハイスペックであるということになります。

ストレージチェックポイント:データ転送速度

2点目のストレージのデータ転送速度とはストレージに記録されているデータを読んだり、ストレージにデータを書き込む速度のことです。

ストレージのデータ転送速度の性能の確認方法は、ストレージからのデータの読み込み・書き込みのスピードが速ければ速いほど処理の速度が速くよいということです。よってスピードが速ければ速いほどハイスペックであるということになります。

ストレージチェックポイント:ドライブ

3点目のドライブとは、データを記録したり、記録してあるものを呼び出したりする装置のことです。具体的にはハードディスクドライブ・ソリッドステートドライブなどのことです。機能としてはどちらも同じですが、性能がまったく違います。

結論からいうと、ソリッドステートドライブの方が性能が上です。ドライブの性能の確認方法は、PCにソリッドステートドライブが搭載してあれば、データを記録したり、記録してあるものを呼び出したりすることがより速くできます。

OSの性能の確認方法とは?

OSとは、PCのシステムを管理するソフトウェアのことです。簡単にいうとPCの作業に関する部分を動かすシステムになります。OSとは「オペレーティングシステム(Operating System)」の略称のことです。OSは、いくつかエディションが異なります。

エディションとはOSのパッケージのことです。PCのエディションには、エンタープライズエディション・プロエディション・ホームエディションがあります。それぞれの用途は、エンタープライズエディションは企業向け、プロエディションはビジネス向け、ホームエディションは個人向けになります。

ちなみにエンタープライズエディションは個人用PCには向きません。エディションの性能の確認方法は、PCにプロエディションが搭載してあれば機能が高くできることが多いということになります。

ハイスペックPCは何に使う?

ハイスペックPCは一体どんなことに使えるのでしょうか?こちらではハイスペックPCを使って行える業務について詳しく紹介します。

PCのソフトウェアを動かすためのスペックとは?

一般的に、PCを動かして業務を行うにはPCに業務用のソフトウェアをダウンロード/インストールしなければなりません。ただしそれだけではソフトウェアは動いてくれません。ちなみにソフトウェアとはPCのハードウェアを動かすためのプログラムシステムのことです。

実はPCでソフトウェアを動かすためにはPCのスペックの1つである「環境」を満たしてあげる必要があります。PCのスペックである環境とは必要環境(動作環境)と推奨環境の2つです。

必要環境とは、ソフトウェアを動かすための最低限必要なスペックのことです。推奨環境とは、ソフトウェアが快適に動いてくれるためのスペックのことです。最低でも必要環境、快適に使いたいなら推奨環境を満たしてあげることで、PCにインストールしたソフトウェアは円滑に動くようになります。

つまり、ある程度高性能なPCであれば、ほとんどのソフトウェアに対応し、円滑に作業を進めることができます。

ハイスペックPCであればほとんどの業務用ソフトウェアを動かすことが可能

ハイスペックPCであれば、ほとんどの業務用ソフトウェアを動かすための推奨環境が整っています。そのためユーザー様はストレスを感じることなく、業務に集中することが可能です。

とくに業務用の高度なソフトウェアを動かす時には、ハイスペックPCは必需品です。次に、ハイスペックPCで業務用の高度なソフトウェアを動かしてできることについて詳しく紹介します。

ゲーム開発

ゲーム開発をするには高性能のソフトウェアが必要です。有名なゲーム開発用のソフトウェアは「ユニティ(Unity)」 「アンリアルエンジン(Unreal Engine)」などがあります。

ゲーム開発用のソフトウェアは別名「ゲームエンジン」とも呼ばれます。これらのソフトウェアを動かすためには、ハイスペックPCが必要です。

もしPCのスペックが低く、ゲーム開発用のソフトウェアが使えないとわざわざ1からプログラミングをしなければなりません。そうなるとゲーム開発には膨大な手間と時間がかかり、コストの面で採算がとれなくなります。ゲーム開発をするならハイスペックPCが必要です。

3DCAD

3DCADを動かすには専用のソフトウェアが必要です。3DCADとは、3次元(3D)データの製図をするCADのことです。ちなみにCADとは、PCを使って設計をするソフトウェアのことです。

CADとは「コンピュータ・エイデッド・デザイン(Computer Aided Design)」の頭文字から取った略語になります。3DCADの仕組みは、仮想空間を作りだしX・Y・Zの3つの方向に座標を設定して立体的にモノを製図する仕組みになります。

特徴は360度のどの方向からも「モノのデザイン」を確認できることです。3DCADを動かすためにはハイスペックPCが必要です。

もしPCのスペックが低く、3DCADが使えないと立体的に設計物を見ることができないため、設計士以外にイメージが伝わりにくく機会損失が発生するかもしれません。そうなるとどれだけ素晴らしい設計を行っても商品が製造できません。データの製図を作成するならハイスペックPCが絶対に必要です。

3DAモデル

3DAモデルを動かすには高度なソフトウェアが必要です。3DAモデルとは「3D図面」のことになります。3DAとは「スリー ディメンショナル アノティティド モデル(3  dimensional Annotated Model)」の頭文字から取った略語になります。3DCADと似ていますが、3DCADとは別物です。3DCADはあくまで「モノのデザイン」のみになります。

3DAモデルとは「モノのデザイン」に「各サイズが表示」されたものです。具体的には寸法公差・幾何公差・材質・注記などです。3DAモデルは主に自動車・電機・航空・宇宙などの機械系で使われます。3DAモデルのソフトウェアを動かすにはハイスペックPCが必要です。

もしPCのスペックが低く、3DAモデルのソフトウェアが使えないと機械のサイズがわからないので製造することができません。3DAモデルを使うならハイスペックPCは絶対に必要です。

ハイスペックPCを求める基準は?

ハイスペックPCを求める時にはどんな基準があるのでしょうか?こちらで詳しく紹介します。

作業を効率化したい時

ロースペックPCはハイスペックPCと比べるとあきらかに能力が劣っています。そのためなかなか作業が進みません。高い処理能力が必要な案件となると、処理スピードが落ち、作業が滞りやすくなってしまいます。

作業を効率化したい時には、ハイスペックPCを導入すると、滞っていた作業がサクサク進み効率化が実現できます。作業を効率化したい時にはハイスペックPCの導入がおすすめです。

高度な作業を行いたい時

ロースペックPCだと、できることが限られています。簡単なオフィスワークであれば問題なく使えますが、少しでも難易度があがり複数の情報を同時に作業しようとすると、処理能力が落ちてしまいます。

とくに、ソフトの開発となると、非常に手間と時間がかかり、使い物にならないことが多いです。そうなると時間のムダです。高度な作業を行いたい時にはハイスペックPCを導入することで、これまで手間と時間がかかっていた割にはまったく進まなかった高度な作業が、スムーズに進行できるようになります。

高度な作業を行いたい時には、ハイスペックPCを導入するのがおすすめです。

複数のトレードを同時に行いたい時

トレードとはなどの相場の取引などのことです。ロースペックPCでもトレードを行うことはできます。ただし複数のトレードを同時に行いたい時には、データ処理能力が低くなるため、リアルタイムでスピードを求められる場面では厳しいかもしれません。

トレードには株式・外国為替証拠金取引(FX)・仮想通貨・ゴールド・債権・資源・金融などさまざまあります。本格的にトレードを行うにはこれらを同時に取引しなければなりません。ロースペックPCではカバーしきれない部分もあるため、迅速な取引が難しくなります。

下手をするとPCがダウンするかもしれません。複数のトレードを同時に行いたい時には、ハイスペックPCを導入することで、複数のディスプレイに相場を同時に表示し、最適なタイミングでトレードを行うことができます。複数のトレードを同時に行いたい時にはハイスペックPCを導入するのがおすすめです。

まとめ

今回はハイスペックPCでできることについて紹介しました。今回のポイントをまとめると、ハイスペックPCでできることは3Dゲームの使用、動画編集、ライブ配信などができます。ハイスペックPCはロースペックPCと比べると、当然購入コストがかかります。ただしできることが広がり、十分回収が可能です。とくにソフトウェア開発・クリエイティブ活動・AI開発などには能力を発揮します。とはいえ、ハイスペックPCにも数多くの種類がラインナップされています。自身の好みや必要とするスペックのPCを選ぶようにしましょう。今回の記事を参考に、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

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